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初めてそれに気付いたのは、いくつのときだったか。
宇宙自身も覚えていないほど幼いとき。
気付き、そして自然なことなのだと納得した。
いずれ恐れられる日がくるとも知らずに。
いつも元気で意外と友達想いな宇宙には、幼稚園で多くの友達ができた。
少々元気すぎるため、毎日のように怪我をしては、先生や母を心配させていた。
ある、冬の寒い日。
宇宙は弟の地球や、幼稚園の友達と遊んでいた。
「ねぇ、焚き火って知ってる?」
誰かが、言い出した。
その子は得意気に、枝を集めて積んでいく。
「ここに火をつけて、温まるんだよ!」
「火なんかつけられないよ」
「そうだよ。子供はライターとか使っちゃいけないんだよ」
別の子供たちが言った。
それが宇宙には、不思議に思えて仕方なかった。
どうして火をつけるのにライターが必要なのか。
宇宙はこの日も、転んで膝に怪我をしていた。
積まれた枝の山から1本取り、膝の怪我に近づける。
ぼっ、と小さな火が生まれたと思えば、枝がパチパチと音を立てながら燃えていた。
宇宙はその枝を山に戻し、皆を見る。
「ほら、ついたよ。……?」
皆は、何か恐ろしいものを見るような目で、宇宙を見ていた。
そして、地球が、言った。
「宇宙、人間の血は、燃えないんだよ……」
「ば、化け物だ! 宇宙は化け物だったんだ!」
そう叫ぶ子や、泣き出す子もいた。
離れた場所で会話を楽しんでいた母親たちも、騒ぎを聞きつけ集まってきた。
焚き火を消して、それぞれ我が子を連れて帰って行く。
残されたのは、宇宙と地球、射雲の3人。
「帰ろうか……」
帰り道、会話はなく、ただ冷たい風が3人の間を駆け抜けて行った。
宇宙自身も覚えていないほど幼いとき。
気付き、そして自然なことなのだと納得した。
いずれ恐れられる日がくるとも知らずに。
いつも元気で意外と友達想いな宇宙には、幼稚園で多くの友達ができた。
少々元気すぎるため、毎日のように怪我をしては、先生や母を心配させていた。
ある、冬の寒い日。
宇宙は弟の地球や、幼稚園の友達と遊んでいた。
「ねぇ、焚き火って知ってる?」
誰かが、言い出した。
その子は得意気に、枝を集めて積んでいく。
「ここに火をつけて、温まるんだよ!」
「火なんかつけられないよ」
「そうだよ。子供はライターとか使っちゃいけないんだよ」
別の子供たちが言った。
それが宇宙には、不思議に思えて仕方なかった。
どうして火をつけるのにライターが必要なのか。
宇宙はこの日も、転んで膝に怪我をしていた。
積まれた枝の山から1本取り、膝の怪我に近づける。
ぼっ、と小さな火が生まれたと思えば、枝がパチパチと音を立てながら燃えていた。
宇宙はその枝を山に戻し、皆を見る。
「ほら、ついたよ。……?」
皆は、何か恐ろしいものを見るような目で、宇宙を見ていた。
そして、地球が、言った。
「宇宙、人間の血は、燃えないんだよ……」
「ば、化け物だ! 宇宙は化け物だったんだ!」
そう叫ぶ子や、泣き出す子もいた。
離れた場所で会話を楽しんでいた母親たちも、騒ぎを聞きつけ集まってきた。
焚き火を消して、それぞれ我が子を連れて帰って行く。
残されたのは、宇宙と地球、射雲の3人。
「帰ろうか……」
帰り道、会話はなく、ただ冷たい風が3人の間を駆け抜けて行った。
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